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日本政府の財政を家計に例えるのは的外れ

ここ数年、自宅のテレビを付けていないため、まだテレビで放送されているのかは分かりませんが、2010年代まではよく日本政府の財政を家計に例えて、支出が収入より上回っているため、この差額分を借金で補い続けており、この溜まりに溜まった借金を何とかしないとその内日本は財政破綻(デフォルト)するという説明をよく目にしました。国税庁は今でも子供向けに、ホームページに以下の記述を掲載しております。

国の財政を、家計に例えると・・・

歳出と歳入には大きなギャップ(財政赤字)があります。
国の財政を、家計に例えると、年収(税収)約788万円ありますが、このうち約253万円を借金の返済(国債費)に充てなければなりません。
実際に使える残りのお金は約535万円です。
ただし、この家では家計費(一般歳出等)として年間約891万円を必要とするので、不足分の約356万円を新たに借金することになります。
その結果、年々借金が増え続け、その残高は約1億680万円に達しています。

筆者も経済学部卒でいながら、あまり深く考えもせずに、何となくそうなのかなと思っていましたが、卒業してから9年くらい経ったある日、急に、「日本政府の抱えている借金って100%日本円建てだよね?日本政府には日本円を発行できる通貨発行権があるよね?今の日本は、発行できる通貨が金の保有量に縛られる金本位制は採用していない。また、固定相場制も採用していない(日本円が例えば米ドルに対して固定されている場合、ざっくりいうと日本円は実質的に米ドルであるため、日本政府が財政破綻する可能性はあります)。加えて、徴税権という合法的に他人からお金をがめる権利もあるよね?わざとでもやらない限り、どうやって日本政府は財政破綻するんだよ?よく家計に例えられるけど、家計には通貨発行権も徴税権もないよね?民間企業だったらとっくに倒産しているだの、政府は利益が出ないところにお金を使っているだのいっているけど、家計同様、普通の民間企業も通貨発行権と徴税権はないし、日本政府は民間企業と違って利益を追求する営利団体でもないし、民間企業みたいに倒産しようがないじゃん!」と思い始めました。余談ですが、このすぐ後に起きたギリシャ危機で、これが日本でも充分起こりえるとテレビで語っている人がいましたが、「どうやって通貨発行権のないギリシャのように、通貨発行権があって固定相場制も採用していない日本が破綻するんだよ!」と思って見ていたのを、このブログ記事を書きながら、思い出してしまいました。105.png

さて、前述した日本政府と家計の比較を簡単に表にまとめますと、以下のようになります。日本政府には通貨発行権と徴税権がありますが、家計にはありません。従いまして、財政面では、日本政府と家計は別次元の存在のため、同列に扱って例えているのは正しくありません。
お金を作る(発行する)ことが税金を取ることが
日本政府
できます
日本政府には通貨発行権があります。
できます
日本政府には徴税権があります。
家計
できません
何とか無理やり作った場合、通貨偽造罪になる可能性があります。
できません
税金の取り立てを真似した場合、他人のお金をがめることになるため、窃盗罪などになる可能性があります。やり方によっては恐喝罪や脅迫罪が成立する可能性もあります。

従いまして、日本政府の財政を家計に例えて語っている人は、ポジショントークか馬鹿な筆者より馬鹿かの少なくともどちらかでしょう。

それでもどうしても家計に例えたいのであれば、一例にはなりますが、以下の動画(注1)で登場するような家の家計にでもしなければなりません。父親は不老不死で近所に住んでいる人が働いて得たお金を恐喝してがめて回りながら、母親は誰にも本物と見分けのつかないほど精巧な偽札を作り、長年このようなことを行っているにもかかわらず、警察には絶対捕まらない家。筆者の知る限り、不老不死の人はおりません。また、上級国民の家でもここまでは許されないでしょう。


(注1)誤解がないよう明記しますが、筆者は動画に登場する上念司氏のファンでも支持者でもありません。また、聞き手の神谷宗幣氏が設立した参政党の支持者でもありません。
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by henyarara | 2023-07-22 10:41 | 経済 | Comments(0)

馬鹿が馬鹿にも分かるように書いたつもりのブログです。


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